結城紬の糊づけ
でも、物事に興味を抱いて好きになればなるほど
どんなことまでも知りたいって思うのが人の気持ちですよね。
好きな人のことを全部知りたいと思うのと同じだと思います。
そんなメールの中に今日は、、、
『私結城紬の反物を持っているのですが、どうしましょう?』
と何気に美人風な方からご質問を頂きました。
反物を持っているのですが、どうしましょう?
とはおもしろいことを聞く人だなあ、
と思いながらお返事をさせて頂きました。
もちろん、結城紬は買って頂いた方に
着て貰ってこそ本望なので、
出来たら着てあげて下さい。
とお返事をさせて頂いたのですが、
さて、どうしましょう?
という本意は考えようにとれば、
いかほどにもとれるなあとも後で思いました。
「反物だけで、あとはどうすれば着れるのですか?」
「反物でまだ着る機会はないのですが保管はどうしましょう?」
「反物だけなんで、なんとかして貰えませんか?」
等々・・・
これは僕だけの知識ではお答え出来ませんので、
結城紬の産地の糸屋の社長の渡辺さんに早速電話して、
聞いてみました。
そのあたりのことをツラツラと今日は書いてみますね。
まず、結城紬の反物は出来たら早いうちに
仕立てる方がいいでしょう。
とのことでした。
これは結城紬という着物の製法に大いに関係があるとのこと。
ご存知の方もいるかとは思いますが、
結城紬の糸は繭から手で紡いでその糸で作ります。
その糸の特徴といたしまして、
普通の糸を想像して貰えたらわかると思うのですが、
普通の糸は拠って糸の強度を高めています。
簡単に言ってみれば、二本の糸をらせん状にしているでしょ?
それを拠るというのですね。
でも結城紬の糸は、拠っていなのです。
ただ繭からスーと糸を引くだけと思ってください。
そう一本の細い細い髪の毛の状態なんです。
ですので、引っ張ったらすぐに切れます。
弱いんです。
でも逆にこの状態の糸でたて糸とよこ糸を織ると、
あの結城独特の軽いそして暖かい風合いが出るのです。
仕上がりは非常に軽くそして暖かいのですが、
弱い状態では織ることが出来ないという欠点もあります。
織れないのでは話になりませんので、
糸と糸とを織るため糸の状態の時に糊づけするのです。
糊は小麦粉で作ります
この糊付け作業を下糊付けといいます。
こちらは結城紬の最終工程で糊づけをして乾かしているところです。
(結城紬工房取材牛が撮影しました)
そして出来あがった反物の状態でも
まだ糊がついた状態なわけです。
普通、呉服屋さんや展示会で反物を手に取った方もいるとは思いますが、
まだこの時の状態では糊が利いておりますので
少しゴワゴワした感じを印象した方もいるかもしれません。
こういう感じがありますので結城紬のことを
「カタもの」と呼ぶ通の人もいます。
そしてお客様がお買い求めになって、
仕立てる段階でこの糊を湯通しして取るのですね。
糊を取った結城紬は驚くほど軽くしなやかになります。
先日はじめて結城紬を購入した方も、
反物で手にした感覚で出来上がった結城紬に触れて
とても驚かれていました。
自分が持っている染物の着物よりも軽くしなやかなので
結城紬の印象が変わったとも言われたほどでした。
僕も着慣れた結城紬を触らせて貰った時の第一印象は
「軽ーーーーーーーッ!」
と、とてもびっくりしました。
でもこの糊を長年付けたままでいると
逆に結城紬の生地に悪影響を与えるのだそうです。
まあ簡単に言えば、化粧はお肌に必要なものだけど、
起きてる時も、寝るときも始終つけていると、
逆にお肌を傷めるのと同じ原理なのです。
ですので、出来れば早く糊は取って仕立てる方が
いいのですよ、と今日渡辺さんから教えて頂きました。
そりゃ、そうですよね。
そして結城紬は反物の状態では非常に強く糊が効いていて、
仕立ての前には産地の専門の業者(整理屋と言います)に
糊抜きを頼むのが一般的ですが、
これは結城紬がこのような特殊な糊付けをしているためなんですね。
ですので、産地以外で糊抜きをして貰った場合、
ちゃんと糊が抜けずに仕立て上がっているものもあるそうです。
たぶんこういうことは他では聞かれないと思います。
渡辺さんはもう生まれて何十年と結城紬を見続けているため、
見ればちゃんと糊抜きが出来ているのかそうでないのか分かるそうです。
ですが、そんな場合でも口が裂けてもそんなお着物を着ている
方に「そのお着物糊が抜けてませんよ」とは言えないそうです。
そりゃそうでしょうね(^^;
本人気を良くして着てるのに水を差すことは出来ませんからね。
でも実際はそういうことだそうです。
ちゃんとした仕立てをしてくれるところは、
結城紬を買われた場合、
産地の専門の機屋さんに糊抜きは頼むそうです。
もしこのように反物は持っていて、
まだ仕立てはしてないという方には、
当社で糊抜きだけ、または仕立てだけでも依頼頂ければ、
お承り致します。
糊抜きは、結城産地の渡辺さんが責任を持って
してくれる、とのことでした。
なお糊抜きだけの手間賃は7千円?1万円だそうです。
ご参考にどうぞ。
今後も、このようなご質問を頂ければ、
産地の専門家、織り元さん、職人さんに僕が問い合わせて
生の情報をお届け致しますので、
ご質問はどんどんコメントとして下さいね(^^/
待ってまぁす♪
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